【2019年重大ニュース-高校生】英語民間試験・記述式導入見送り、私立高校無償化、PISA2018結果

公開日時:2019-12-31 10:15:03  
カテゴリ:教育・受験/高校生

【2019年重大ニュース-高校生】英語民間試験・記述式導入見送り、私立高校無償化、PISA2018結果
【2019年重大ニュース-高校生】英語民間試験・記述式導入見送り、私立高校無償化、PISA2018結果
 高校生に関する2019年のニュースを振り返るうえで、避けて通れない話題は2019年11月に発表となった2020年度の大学入学共通テストにおける英語民間試験の導入の見送りだろう。高校生たちの動揺が心配される。

 リセマムが選ぶ2019年の「高校生」重大ニュースを発表する。

2019年を振り返る 高校生 重大ニュース

文科省「大学入試英語成績提供システム」の導入を見送る

 2019年7月2日、TOEICは、協定書締結に向けた大学入試センターとの協議が完了しておらず、システム運用開始において責任をもって各種対応を進めていくことが困難と判断し、自ら大学入学共通テストからの撤退を表明。のちの英語民間試験導入の延期を予感させた。

 そして、萩生田文部科学大臣が2019年11月1日、2020年度から英語民間試験を活用して大学入試で英語4技能の評価を支援する「大学入試英語成績提供システム」の導入を見送ると発表した。その日は英語民間試験のための共通ID発泡の申込みが始まる当日だった。なお、新たな英語試験は2024年度から導入予定となった。

 これからの世の中では、国境を超え、よりグローバルな活躍が期待されるようになる。それを見据えて行われるさまざまな改革の中で、日本という国、そしてその国籍をもつということが、世界からどのように見られるものなのかを常に意識しながら生活をする必要性があると考えられる。大学入学共通テストの地歴科の入試科目については、新しい必履修科目「歴史総合」を大学入試の出題科目として、確実に高校生が必履修科目を学習するよう「歴史総合・日本史探究」「歴史総合・世界史探究」「地理総合・地理探究」とすることを日本学術会議が提言している。

2019年7月2日

TOEICが大学入学共通テスト撤退、責任ある対応困難

2019年11月1日

【大学受験】英語民間試験の見送り決定、2024年度より導入

2019年11月25日

【大学受験】必履修「歴史総合」出題…日本学術会議が提言

私立高校の実質無償化

 2020年4月の制度改正では、私立高校などに通う生徒の「就学支援金」の上限額が引き上げられる。新制度では、世帯所得を保護者などの「課税所得」を基準に判定。両親と高校生、中学生の4人家族で、両親の一方が働いている場合、年収目安が約590万円未満世帯の生徒を対象に就学支援金を支給する。

2019年2月13日

私立高校授業料の実質無償化、文科省がリーフレット作成

2019年12月19日

【高校無償化】国が行う高等学校就学のための支援制度(2020年度版)

PISA2018結果、日本の15歳の読解力が大幅低下

 2019年12月3日に発表となったPISA2018年調査における日本の結果を見ると、OECD加盟37か国中では「数学的リテラシー」が1位(527点)、「科学的リテラシー」が2位(529点)と引き続き世界トップレベル。一方で、読解力は11位(504点)。OECD平均より高得点のグループに位置するが、2015年調査の6位(516点)から平均得点・順位が統計的に有意に低下した。

 萩生田文部科学大臣は今回の調査結果に対し、「読解力については、低得点層が増加しており、学習指導要領の検討過程において指摘された、判断の根拠や理由を明確にしながら自分の考えを述べることなどについて、引き続き課題が見られること」「学習活動におけるデジタル機器の利用が他のOECD加盟国と比較して低調であること」が明らかになったとコメントしている。

 日本は、PISA2018から新たに加わった「グローバル・コンピテンス調査」に、「文化的多様性に対する価値観をひとつの指標で順位付けされる懸念がある」という理由から参加しなかった。開放性や他者への敬意、責任といった生徒の態度、さらには人間の尊厳や文化的多様性に対する価値観などを分析するというこの調査、日本が参加した場合の結果は興味深い。日本が次回2021年のグローバル・コンピテンス調査に参加するかどうかは2019年12月現在まだ発表されていない。

2019年12月3日

日本の15歳、読解力と科学的リテラシーが低下…PISA2018

2019年12月4日

PISA2018、読解力は過去最低15位に下落

2019年12月4日

PISA2018、文科相がコメント掲載…課題への取組み示す

 文部科学省は浮き彫りとなった課題に対し、児童生徒の学力向上を図るため、「2020年度からの新学習指導要領の着実な実施により、主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善や、言語能力、情報活用能力育成のための指導の充実」「学校における1人1台のコンピューターの実現等のICT環境の整備と効果的な活用」のほか、「幼児期から高等教育段階までの教育の無償化・負担軽減等による格差縮小に向けた質の高い教育機会の提供」などに取り組むとしている。

 今後日本の教育は世界基準ではどのような評価を得られていくのだろうか? 2021年、2024年のPISAの調査結果に注目したい。
<編集部>