Classroom Adventureは2024年12月1日、ネットリテラシープログラム「レイの失踪」をリリースした。これは、闇バイトの危険性を追体験することで学ぶ新しい教育プログラムであり、全国の教育機関や自治体向けに提供される。すでに国内の教育機関での導入が決定している。
近年、SNSを通じて若者が特殊詐欺や強盗などの犯罪に加担する「闇バイト」が社会問題となっている。2024年には警視庁による警告が1万件以上にのぼり、逮捕者の約8割が10代から20代の若者であることが報告されている。犯罪であるという意識が薄く、気軽に応募してしまうケースが多いが、一度関与すると脅迫を受けて抜け出すことが難しいとされる。
ディップが2023年12月に行った調査によると、高校生の8割がネット上の危険な求人情報を見分けられないという結果が出ている。また、ペンマークの調査では、大学生の約4割が闇バイトへの勧誘を受けた経験があるとされる。
「レイの失踪」は、人気動画配信者「レイちゃんねる」の失踪事件を追う形で、参加者がSNSでの投稿や会話を分析し、闇バイトの実態に迫る内容となっている。実際の被害事例をもとにした状況を疑似体験することで、座学では得られない深い気付きを提供することを目的としている。
このプログラムは、「なぜ騙されてしまうのか」「なぜ抜け出せないのか」「何をすべきなのか」という3つのステップを通じて、闇バイトに関する深い知識を学ぶことができる。実際のSNSを模したゲーム環境でキャラクターの行動を追体験することで、高い没入感を得られる設計となっている。
Classroom Adventureは、情報リテラシー教育の専門家として、これまでにもフェイク情報を見抜くプログラム「レイのブログ」を日本、アメリカ、台湾など6か国で提供し、1年で7,000名以上の学生に体験させてきた実績がある。今回の「レイの失踪」も、闇バイトの実例を分析し、いちから開発された。
この新プログラムは、東京都が主催するスタートアップコンテストTokyo Startup Gateway 2024で最優秀賞を受賞した。過去最高の3,317名の応募の中から選ばれたClassroom Adventureは、Tokyo Innovation Baseでのファイナルプレゼンテーションでその実績を紹介した。
闇バイト問題の解決には、若者の情報リテラシーを向上させることが効果的とされるが、そのためには学校だけでなく、地方自治体や政府、家庭などとの連携が必要である。Classroom Adventureは、これらの連携を通じて、これまで届けることが難しかった層にも学びを提供することを目指している。
「レイの失踪」は、すでに国内の中学校や高校での導入が決定しており、授業の見学や取材希望、導入希望の教育機関や自治体の関係者向けのデモ&説明会も実施されている。
闇バイトの危険性を学ぶ「レイの失踪」リリース
公開日時:2024-12-04 18:15:03
カテゴリ:教材・サービス/その他
- 「闇バイト」をテーマにしたネットリテラシープログラム「レイの失踪」
- 画像出典:Classroom Adventure
- 「レイの失踪」で養う力
- 画像出典:Classroom Adventure
- 実際のSNSを模したゲーム環境でキャラクターの行動を追体験することで高い没入感のもとプレイを行う
- 画像出典:Classroom Adventure
- Classroom Adventure
- 画像出典:Classroom Adventure
<佐藤愛>
reseed (リシード)公開URL:https://reseed.resemom.jp/article/2024/12/04/9913.html